「iPhoneに液体検出の警告が出た! 」
「ドライヤーで乾かしても大丈夫?」
「何が原因?対処法は?」
今回は、このような疑問を解決していこうと思う。
結論から言うと、iPhoneの画面に「液体が検出されました」というような警告が表示された時、ドライヤーなどの熱風を使って乾かそうとすると、症状を悪化させてしまう事があるので、絶対にやめておいた方が良い。
液体検出の警告が表示された場合は、Appleが公式に推奨している通り自然乾燥するのが望ましい。
又、iPhoneを乾かす時には注意点があるので、絶対に知っておいた方が良いだろう。
そこで本記事では、元iPhone修理店社長の筆者が以下の内容を詳しく解説していく。
この記事を最後まで読めば、iPhoneで液体検出の警告が出た時の適切な対処法を知る事が出来る。そのため、間違った対処法によって症状を悪化させたり、故障させてしまうというような事を回避できるだろう。
今現在、iPhoneに液体検出の警告が出ているという場合には、ぜひ最後まで読んでほしい。
iPhoneに「液体が検出されました」と出るのはなぜ?
iPhoneを使っていて、「Lightningコネクタで液体が検出されました」または「液体を検出しました」というような警告が出る場合、大きく分けて以下の2つが原因として考えられる。
- コネクタ内部の水濡れ
- 充電アクセサリの水濡れや破損
それぞれ解説していく。
コネクタ内部の水濡れ
iPhoneのLightning又はUCB-Cコネクタが水濡れしている場合に、液体検出の警告が出る事がある。
だが、iPhoneのコネクタ内部が濡れている事が原因であるなら、それほど心配する必要はない。適切な対処法によりコネクタ内部を乾燥させれば警告は消えるだろう。
充電アクセサリの水濡れや破損
iPhoneのコネクタが濡れてないのに液体検出の警告が表示される場合には、充電ケーブルなどのアクセサリ側に何らかの問題があるかもしれない。
充電ケーブルのピンやピンの根元が濡れていたり破損していたり、或いは使っているアクセサリが純正でない場合に警告表示される事がある。
iPhoneに液体検出の警告が出た時の対処法
iPhoneに液体検出の警告が表示されたとしても、適切な対処を行えば警告が表示されなくなる場合がほとんどなので、慌てる必要は全くない。
但し適切な対処方法は、iPhoneが濡れている場合と濡れてない場合とで異なるので、iPhoneの状態をよく見て確認しておこう。
それぞれ解説していく。
iPhoneが濡れている時の対処法
iPhoneが濡れている時の対処法は以下の通り。
1.コネクタ内部の水を排出
iPhoneのコネクタ部分を下側になるように手に持ち、軽く叩いてコネクタ内部の水を排出する。
この時のポイントは、軽く叩くという事。
あまり強く叩いてしまうと故障の原因になるので注意しよう。
2.放置して30分以上自然乾燥させる
風通しの良い場所にiPhoneを置き、30分以上放置して自然乾燥させよう。
3.充電してみる
30分以上放置して自然乾燥させたら、Ligthtning又はUCB-CケーブルをiPhoneに接続して、充電できるかどうかチェックしてみよう。
この時点でまだ警告が出る場合、iPhoneのLigthtning又はUCB-Cコネクタ内部が、まだ完全には乾燥していないと考えられるので、もう一度ケーブルを外した状態で自然乾燥を行おう。(※乾燥には最長で24時間かかる場合がある)
iPhoneが濡れてない時の対処法
iPhoneが完全に乾いているのに警告が出るという場合、まずは充電アダプタのピンやピンの根本が濡れていないかよく確認し、濡れているなら水分を完全に拭き取っておこう。その後、一度アクセサリをコンセントから外して、再度充電を試してほしい。
それでもやはりまだ警告が出るという場合は、以下の3つを試してみよう。
それぞれ一つずつ解説していく。
1.本体の再起動
iPhoneを再起動してから、再度充電する事により警告が消える可能性がある。
2.充電アクセサリを確認
本体を再起動しても警告が消えない場合、充電ケーブルなどのアクセサリが破損している可能性が考えられる。
又、充電ケーブルやアダプタなどのアクセサリが、「MFi認証」を受けている製品かどうかも確認しておこう。
MFi認証とは、Apple社が定める性能基準を満たした製品に与えられる認証のこと。
市場にはMFi認証を受けていないだけでなく、非常に粗悪なアクセサリも多く出回っており、そういったものを使用するとiPhoneに何らかの不具合を発生させる可能性がある。
MFi認証取得済み充電器は、製品のパッケージや本体に「Made for Apple Watch」バッジが付いている。
又、以下のページでもMFi認証済みアクセサリかどうかを調べる事ができるので、使っている充電アクセサリを一度チェックしてみてほしい。
3. 修理店に相談する
対処法を試しても、どうしても液体検出の警告が消えないという場合、iPhone修理店に相談する事をおすすめする。
修理店は、大きく分けてAppleや正規店、街の修理店である非正規店の2つがある。
AppleCare+に加入している場合は、Appleや正規店での修理をおすすめするが、AppleCare+に加入していなかったり、急ぎで安く直してほしいというような人には、非正規店をおすすめする。
筆者おすすめの非正規店は「【必見】元修理業者社長がおすすめ!配送で頼める非正規のiPhone修理店2選」で紹介しているので、気になる場合はぜひ読んでみてほしい。
iPhoneに液体検出の警告が出たら充電できない?
iPhoneに液体検出の警告が出ている時には、充電できないのだろうか?
結論から言うと、おすすめはしないが充電する事は可能だ。
以下では、「Lightningコネクタで液体が検出されました」または「液体を検出しました」というような液体検出警告が出ている時のiPhone充電方法を2つ紹介する。
1.「緊急時につき無視」をタップ
iPhoneに液体検出の警告が出た場合、「緊急時につき無視」というボタンも同時に表示されている筈だ。
「緊急時につき無視」をタップして充電ケーブルをiPhoneに差し込めば、警告を無視して充電する事ができる。
但し、iPhoneが濡れている状態で充電を行うと故障の原因になるという事に変わりはないため、出来ればこの方法で充電する事は避けた方が良いだろう。
2.ワイヤレス充電器を使う
もう一つの方法が、ワイヤレス充電器を使っての充電だ。
この方法であれば、iPhoneのLightning又はUCB-Cコネクタを使わずに充電する事が出来る。
但し、iPhoneの内部に水が入り込んでいる場合は、やはりショートなどの危険性があるので、自己責任の上で行うようにしよう。
やっちゃダメ!iPhoneを乾かす時の注意点
iPhoneに液体検出の警告が出ている時、やってはいけないNGな乾かし方があるのでぜひ覚えておいてほしい。
以下の3点は、多くの人が慌ててやってしまいがちなのだが、絶対にやらないように注意しよう。
1.ドライヤーの熱風で乾かす
iPhoneを乾かす時に、絶対にやってはいけない事の一つが、ドライヤーなどの熱風を使うという事。
熱風を使った場合には熱がiPhoneにダメージを与えてしまい、故障の原因となる。
急いで乾かしたいという気持ちはわかるが、リスクがあるので絶対にやめておこう。
2.綿棒などをコネクタに差し込む
綿棒などの異物を、iPhoneのコネクタ内部に差し込んで水分を拭き取ろうとする事もやめておいた方が良い。
対処法で解説した通り、コネクタ内部の水は本体を軽く叩いて排出するようにしよう。
3.その他適切でない対処法を行う
iPhoneを早く乾かそうと思い、電子レンジに入れたり、米の袋に入れたりする事もNG。iPhoneはあくまでも精密機器。正しい対処法を行って乾かさなければ、壊れてしまう危険性があるという事を知っておこう。
iPhoneの液体検出警告に関するまとめ
今回は、iPhoneに液体検出の警告が出た時の正しい対処法などについて解説してきたが、iPhoneの水濡れ又は水没に対する正しい対処法は、その時々の状況によって異なる。(詳細は「【保存版】iPhone水没時の適切な対処法を徹底解説」で解説)
例えば、海水によって水濡れしてしまったiPhoneは、本体を真水で軽く洗うといった応急処置(詳細は「iPhoneの海水トラブル対処法を元修理店社長が徹底解説」で解説)が必要となり、トイレに落としてしまった場合には、水没に対する対処法だけでなく、衛生上のリスクもあるため消毒が必要(詳細は「iPhoneをトイレに一瞬落とした!そのまま使える?」で解説)となる。
又、水没後に電源が入らなくなってしまったようなiPhoneは、乾燥剤などを使った対処法を行う事で電源復活する可能性を高める事が出来る。(詳細は「水没iPhoneの電源がつかない?復活させる為の対処法5ステップ」で解説)
iPhoneの水濡れや水没に対して自分で対処する場合には、本体の状態や水濡れの原因などを正しく見極め、正しい対処法を行ってほしい。
どうしても自分では対処が出来そうもないと判断した場合や、正しい対処方法が分からないという時には、出来るだけ早めに修理店に相談するようにしよう。