iPhoneを修理に出したいけれど、写真やLINEのやり取りが消えてしまわないか心配で踏み切れない。画面の修理だけでもデータは消えるのか、出す前に何をしておけばいいのか、という相談である。
結論から書く。iPhoneを修理に出すと、返ってきたときにデータが消去されている場合がある。修理に出す前に、必ずバックアップを取っておく。
Appleも、修理から返却されたときにはデータが消去されている場合があることに注意するよう書いている。
Appleは、修理に出す前の準備として、バックアップのほかにいくつかの手順を案内している(Apple「iPhoneやiPadを修理に出す準備をする」)。この記事では、その手順と、返ってきたあとにすることを整理する。
修理店を経営していた筆者の立場から言えば、データの心配は、出す前の準備で小さくできる。
修理でデータが消えることはあるか
ある。Appleは、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダからiPhoneが返却された際は、データが消去されている場合があると書いている。
その場合は、iCloudのバックアップやコンピュータのバックアップから復元するか、新しいiPhoneとして設定することになる。バックアップが無ければ、消えたデータは戻せない。
どの修理で消えるかはAppleの案内に書かれていないので、出す前には、どの修理でも消える前提で準備しておくのが安全である。
修理に出す前にやること
Appleが修理に出す前の準備として挙げているのは、次の手順である。iPhoneが反応しない場合や、すべてを行えない場合は、できる手順だけでよいとしている。
- iPhoneをバックアップする
- iCloudの同期が終わっているかを確かめる(「設定」→自分の名前→「iCloud」で、「iCloudに保存済み」の横のアイコンが緑色になっていること)
- Apple Cashをオフにする(「設定」→「ウォレットとApple Pay」)
- ウォレットからカードやパスを削除する
- 「部品と修理の履歴」を確かめる
- 「探す」の手続きをする(下の節)
5つ目について、Appleは、部品の横に「修理を完了」と表示されている場合は、持ち込む前にその修理を完了する必要があるとしている。完了できない場合は、その部品について保証対象外の料金がかかることや、修理を受けられないことがあると書いている。表示の意味はiPhoneに「不明な部品」と出るときでまとめている。
「探す」の手続きは、iOSのバージョンで違う
修理に出す前の「探す」の扱いは、iOSのバージョンで違う。Appleの案内は次のとおりである。
| iOSのバージョン | すること |
|---|---|
| iOS 27以降 | 「探す」アプリでiPhoneを選び、「修理または下取り」から「修理または下取りの準備ができました」を有効にする |
| iOS 26以前 | 「設定」→自分の名前→「探す」で、「iPhoneを探す」をオフにする |
Appleは、iOS 26以前では、「探す」が無効になっていないと修理を受け付けられないとしている。iPhoneで「探す」をオフにできない場合は、別のデバイスの「探す」アプリか、icloud.com/find から手続きできる。修理から戻ったら、「探す」を忘れずに有効に戻す。
持ち込むときの注意
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダに持ち込む前には、予約が必要かを確かめる。持ち込むときに持っていくものとして、Appleは次の3つを挙げている。
- iPhone本体と、不具合のあるアクセサリ
- 購入時のレシート(購入証明書が必要になる場合に備えて)
- 運転免許証やパスポートなどの本人確認書類
パスワードの扱いにも注意がいる。Appleは、Apple Accountのパスワードやデバイスのパスコードは絶対にほかの人に教えないよう書き、AppleもApple正規サービスプロバイダも、こうした情報の提供を求めることは絶対にないとしている。入力が必要な場面では、技術者が操作している間はそばを離れないよう案内している。
画面が映らない・電源が入らないとき
画面が映らない、電源が入らないといった状態で、バックアップが取れないこともある。Appleは、iPhoneが反応しない場合は、できる手順だけを行えばよいとしている。
手順によっては、ウェブのApple Accountのページや icloud.com/find でも行える。ふだんからiCloudのバックアップをオンにしておけば、壊れたときに直近のデータを戻せる見込みが高くなる。
水に濡れて電源が入らない場合は、修理の前にやってはいけないこともある。iPhoneが水没したときの対処を先に読んでほしい。
よくある質問
画面の修理だけでもデータは消えるか
消えない場合もあるが、消えないとは言い切れない。Appleは、修理から返却されたときにデータが消去されている場合があるとしている。修理の内容にかかわらず、出す前にバックアップを取っておいてほしい。
修理のときにパスコードを教える必要はあるか
教えてはいけない。Appleは、パスワードやパスコードはほかの人に教えないよう書き、AppleもApple正規サービスプロバイダも提供を求めることはないとしている。入力が必要な場面では、自分で入力し、そばで見ていればよい。
データが消えて戻ってきたら、どうすればいいか
iCloudのバックアップか、コンピュータのバックアップから復元する。バックアップが無い場合は、新しいiPhoneとして設定することになる。
「探す」はオフにしないといけないか
iOS 26以前では、オフにしないとAppleで修理を受け付けられない。iOS 27以降では、「探す」アプリで「修理または下取りの準備ができました」を有効にする。
まとめ
iPhoneを修理に出すと、返ってきたときにデータが消去されている場合がある。修理に出す前に、必ずバックアップを取り、iCloudの同期が終わっているかを確かめる。
あわせて、Apple Cashやウォレットの整理、「部品と修理の履歴」の確認、「探す」の手続きを済ませる。「探す」の手続きは、iOS 27以降と26以前で違う。
バックアップが無ければ、消えたデータは戻せない。 修理を考え始めた時点で、まずバックアップから手を付けてほしい。



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