朝フル充電したのに、昼にはもう半分を切っている。前はこんなに減らなかったのに、という相談である。
結論から書く。iPhoneのバッテリーの減りが早いときは、まず「設定」>「バッテリー」で、どのアプリが電池を使っているかと、「バッテリーの状態」の最大容量を確かめる。 前者なら設定の見直しで変わり、後者ならバッテリーの劣化が原因である。
Appleは、充電式のバッテリーはすべて消耗品で、化学的な経年劣化が進むと再充電が必要になるまでの時間が短くなるとしている(Apple「iPhoneのバッテリーとパフォーマンス」)。
この記事では、設定の問題かバッテリーの劣化かを分けて、確かめる順に示す。修理店を経営していた筆者の立場から言えば、減りが早いという相談の多くは、この2つを分けるだけで行き先が決まる。
まず、設定の問題か劣化かを分ける
最初に、減りが早い原因が設定の側にあるのか、バッテリーそのものにあるのかを分ける。見るところは、どちらも設定アプリの「バッテリー」の中にある。
| 見るところ | 分かること |
|---|---|
| アプリごとのバッテリーの使用状況 | どのアプリが、どれだけ電池を使っているか |
| 「バッテリーの状態」の最大容量 | 新品のときと比べて、どれだけ容量が減っているか |
使用状況に特定のアプリが目立って並んでいるなら、設定の見直しから始める。どのアプリも普段どおりなのに減りが早いなら、最大容量を見る。
アプリごとのバッテリーの使用状況を見る
どのアプリが電池を使っているかは、設定アプリの「バッテリー」で確かめられる。Appleは、それぞれのアプリが使っているバッテリーの割合を見られるとしている(充電中でない場合)。
使用状況には、アプリの名前と一緒に、次のような表示が出ることがある。Appleの説明は次のとおりである。
- 「バックグラウンド処理」:別のアプリを使っている間に、そのアプリがバックグラウンドでバッテリーを使った
- 「場所」「バックグラウンドの場所」:そのアプリが位置情報サービスを使っている
バックグラウンド処理が目立つアプリは、「設定」>「一般」>「Appのバックグラウンド更新」で、更新をオフにできる。Appleは、バックグラウンド更新を許可する機能をオフにすると、バッテリー駆動時間を延ばせるとしている(Apple「バッテリー – パフォーマンスを最大化する」)。
位置情報を使うアプリは、位置情報サービスの設定で、そのアプリの許可を見直す。普段使わないアプリが上位に並んでいるなら、そのアプリの設定から見直すのが近道である。
画面の明るさと低電力モードを見直す
使い方にかかわらず電池の持ちを左右するのが、画面の明るさである。Appleは、画面の明るさを落とすか、明るさの自動調節をオンにすると、バッテリー駆動時間を延ばせるとしている。
明るさの自動調節は、周りの明るさに合わせて、画面の明るさを自動で調整する機能である。
外出先で残りが少ないときは、低電力モードを使う。Appleによると、低電力モードではディスプレイの明るさを下げ、メールなどのアプリはバックグラウンドでのダウンロードを止める。電話やメッセージ、インターネットなどの主な機能は引き続き使える。
低電力モードでは動作が遅く感じることがある。その場合の確かめ方はiPhoneの動作が重いときでまとめている。
「バッテリーの状態」で最大容量を確かめる
設定を見直しても減りが早いなら、バッテリーの劣化を疑う。劣化の程度は、「バッテリーの状態」の最大容量で確かめられる。Appleの案内によると、手順は次のとおりである。
- 設定アプリを開いて「バッテリー」をタップする
- 「バッテリーの状態」をタップする
最大容量は、新品のときと比べたバッテリー容量の目安である。Appleは、化学的な経年劣化が進むにつれて容量は下がり、1回の充電で使える時間が短くなることがあるとしている。
Appleによると、iPhone 14までのモデルのバッテリーは、理想的な条件で使った場合、フル充電サイクルを500回繰り返したあとも本来の容量の80%を保つように設計されている。iPhone 15のモデルでは、これが1,000回になる。
バッテリーが著しく劣化している場合は、「バッテリーの状態」にその旨のメッセージが出る。このメッセージが出ているなら、設定を見直すより、バッテリーの交換を考える段階である。
何年使うと交換の目安になるかはiPhoneのバッテリーの寿命で、交換にかかる費用はバッテリー交換の費用で整理している。
修理を考えたほうがよい症状
修理を考えたほうがよいのは、設定を見直しても減りが早く、バッテリーの劣化を示す様子があるときである。目安は次のとおりである。
- 「バッテリーの状態」に、著しく劣化しているというメッセージが出ている
- 残りがまだあるのに、突然電源が切れることがある
- 充電器やケーブルを替えても、充電中に残りがなかなか増えない
Appleは、充電の残りが少ない、化学的な経年劣化が進んでいる、周りの温度が低い、といった状況では、突然のシャットダウンが起きやすくなるとしている。充電中に減る場合は充電しているのに減るときを参照してほしい。修理に出す前には、データのバックアップを取っておいてほしい。
よくある質問
どのアプリが電池を使っているかは、どこで分かるか
設定アプリの「バッテリー」で分かる。Appleは、それぞれのアプリが使っているバッテリーの割合を見られるとしている(充電中でない場合)。「バックグラウンド処理」と出ているアプリは、ほかのアプリを使っている間も電池を使っている。
バッテリーの最大容量は、どこで確かめるか
設定アプリの「バッテリー」から「バッテリーの状態」をタップすると確かめられる。最大容量は、新品のときと比べたバッテリー容量の目安である。
最大容量が下がると、どうなるのか
1回の充電で使える時間が短くなることがある。Appleは、化学的な経年劣化が進むにつれて容量は下がるとしている。iPhone 14までのモデルは、理想的な条件でフル充電サイクル500回のあとも80%を保つように設計されている。
低電力モードにすると、何が変わるのか
Appleによると、ディスプレイの明るさが下がり、メールなどのアプリはバックグラウンドでのダウンロードを止める。電話やメッセージ、インターネットなどの主な機能は引き続き使える。
まとめ
iPhoneのバッテリーの減りが早いときは、まず設定アプリの「バッテリー」で、アプリごとの使用状況と「バッテリーの状態」の最大容量を見る。使用状況に目立つアプリがあれば、バックグラウンド更新や位置情報の設定を見直す。
画面の明るさを落とすか自動調節にし、残りが少ないときは低電力モードを使うと、電池の持ちは延ばせる。
設定を見直しても減りが早く、「バッテリーの状態」に著しく劣化しているというメッセージが出ているなら、バッテリーの交換を考える段階である。 突然電源が切れるようになる前に、早めに確かめておいてほしい。



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