「iPhoneの急速充電ってバッテリーに悪いの?」
「急速充電器は純正品がいいの?」
「急速充電したくない時はどうすればいい?」
今回は、このような悩みや疑問を解決していこうと思う。
そこで本記事では、Apple製品買取販売・修理店を10年以上運営し、数万台のiPhoneを扱ってきた筆者が、以下の内容を詳しく解説していく。
- 急速充電の4つのデメリットとその対策
- バッテリー寿命は本当に縮むのか?
筆者の実感とApple公式の情報 - ワット(W)数別の充電器の選び方
【iPhone17/16対応】 - 急速充電のメリットとシーン別の使い分け方法
この記事を読み終わった頃には、iPhoneの急速充電に関する多くの疑問を解決し、安心して急速充電を利用できるようになるだろう。
iPhoneの急速充電に関する疑問や悩みを持っている方は、このまま読み進めてほしい。

みっつー
元Apple製品買取販売&修理店社長
Apple製品買取販売&修理店を2012年から10年以上運営→7店舗まで拡大した実績あり→1店舗の最高年間売上1億4千万円達成→事業譲渡→現在はフリーランスとして活動中
▼取得済試験
・スマートフォン・モバイル実務検定試験
・モバイル技術基礎検定試験
iPhoneを急速充電する4つのデメリット

iPhoneの急速充電には、「バッテリー劣化」「本体の発熱」「充電器コスト」「充電中の高負荷」という4つのデメリットがある。ただし、いずれも正しい使い方で対処可能なので、過度に心配する必要はない。
ここでは、それらデメリットについて詳しく解説していく。
順番に詳しく見ていこう。
1.バッテリーの寿命が縮まる可能性
急速充電は通常充電よりも多くの電力を一度にバッテリーへ送り込む。そのため、バッテリー内部のリチウムイオン電池に通常よりも負荷がかかり、劣化が早まる可能性がある。
Appleは公式サイトで、
バッテリーは充電中に発熱しますが、熱くなると寿命が縮むおそれがあります。
と解説している。
急速充電は送り込む電力が大きく発熱しやすいため、この点はデメリットと言えるだろう。
ただし、Appleは同じく公式サイトにおいて、
Appleのリチウムイオンバッテリーは、バッテリー容量の80%までは高速充電し、その後、低速のトリクル充電に切り替わります。
と解説しており、この仕組みによって急速充電によるバッテリーへの負荷は、一定程度抑えられているということがわかる。


なので、急速充電の使用によりバッテリーの寿命が縮まる可能性というのは、それほど心配しなくても良いと言えるだろう。
バッテリーの寿命や劣化については、後述する「急速充電はバッテリー寿命を本当に縮めるのか?」で、筆者の実感とApple公式の情報を交えて詳しく解説している。
2.本体が発熱しやすくなる
急速充電は大きな電力を送り込むため、充電中にiPhone本体が熱くなりやすい。
Appleは公式サイト内で、
バッテリーは充電中に発熱しますが、熱くなると寿命が縮むおそれがあります。熱による劣化や温度の上がりすぎを防ぐため、iPhoneのバッテリーがフル充電の状態に近づくと、充電電流が漸減します。
と説明している。
つまり、「1.バッテリーの寿命が縮まる可能性」で解説したとおり、iPhoneにはバッテリー容量が80%に達すると自動的に充電速度を落とす仕組みが備わっており、充電時の発熱を事前に抑える設計になっている。
ただし、急速充電は通常充電よりも発熱しやすい事は事実であるため、充電中にiPhoneが熱いと感じた場合は、ケースを外して涼しい場所に置き、自然に冷めるのを待つようにしよう。
iPhoneの最適な使用温度範囲については、後述する「iPhone急速充電を安全に使うための対策」で詳しく解説している。
3.急速充電対応の充電器を揃える必要がある
iPhoneで急速充電を行うには、急速充電に対応した充電器とケーブルを用意する必要がある。iPhoneには急速充電器が付属されていないため、その分の追加出費が発生する点は、デメリットとして知っておこう。
iPhone15以降のモデルはUSB-Cポートを搭載しているため、USB-C to USB-Cケーブルで充電が可能。iPhone14以前のLightning搭載モデルでは、USB-C to Lightningケーブルが必要となる。
充電器についてはApple純正の20W USB-C電源アダプタが推奨されるが、純正品以外の充電器を使う事も可能だ。
実際にApple公式ページには、
該当する国の規制および国際安全基準に準拠する他社製の電源アダプタやQi規格の充電器を使用することもできます。
と書かれている。(ただし、品質の低い充電器やケーブルは発火や故障のリスクがある為、電源アダプタはApple純正品もしくはPSE認証を取得した信頼できるメーカーの製品を、ケーブルは純正品またはMFi認証を受けた信頼できるメーカーの製品を選ぶようにしよう。)
なお、充電器の選び方やおすすめのワット(W)数については、後述する「ワット(W)数別の充電器の選び方」で詳しく解説している。
充電器についてもっと詳しく知りたいという方は、「iPhone充電器は純正の方がいい?純正以外のデメリットとMFi認証製品の選び方」もぜひ読んでみてほしい。
4.充電中の操作でバッテリー負荷が増す
急速充電中にゲームや動画視聴などの負荷の高い操作を行うと、充電による発熱とiPhone本体の処理による発熱が重なり、バッテリーへの負荷が非常に高くなる。
充電しながらの操作は、いわゆる「ながら充電」であり、充電と放電を同時に起こしている状態だ。これを頻繁に行うと、バッテリーの劣化を早めてしまう可能性がある。
なおAppleは、
iPhoneの同期中または使用中は、充電に時間がかかる場合があります。
としており、充電中の操作自体を禁止しているわけではない。
とはいえ、特に急速充電中は通常充電時以上に発熱しやすいため、充電が完了するまではiPhoneの操作を控えるのが理想的だ。
急速充電はバッテリー寿命を本当に縮めるのか?

結論から言うと、急速充電だけでバッテリー寿命が大幅に縮まるということはない。
その理由を、Appleが公式に提供している情報と、筆者自身の実感を交えて解説していく。
順番に詳しく見ていこう。
Appleが用意しているバッテリー保護の仕組み
Appleは、バッテリーの耐用年数を延ばすために複数の充電保護の仕組みを用意している。
まず、「バッテリーの寿命が縮まる可能性」で解説したとおり、Appleのリチウムイオンバッテリーは、バッテリー容量の80%まで高速充電し、その後は低速のトリクル充電に切り替わる。
これにより、バッテリーへの負荷が大きくなる80%以降の充電がゆっくり行われ、劣化が抑えられる仕組みになっているのだ。
さらに、iOS13以降では「バッテリー充電の最適化」という機能が搭載されている。
これはiPhoneが毎日の充電の傾向を機械学習で把握し、80%まで充電した後は、iPhoneを使い始める直前まで充電を保留するというものだ。
例えば、毎朝7時に起きる人であれば、夜間の充電中に80%で一時停止し、起床直前に100%になるよう調整してくれる。
iPhone15以降のモデルでは、充電上限を80%〜100%の間で5%刻みに設定できるようになっている。バッテリーの劣化をさらに抑えたいという人は、充電上限を80%や90%に設定しておくと効果的だ。
出典:iPhoneの充電上限とバッテリー充電の最適化について – Apple公式
加えて、Appleはバッテリーの充電サイクルについて以下の設計基準を公開している。
- iPhone14以前のモデル:
フル充電サイクルを500回繰り返した時に、本来の蓄電容量の80%を維持 - iPhone15以降のモデル:
フル充電サイクルを1,000回繰り返した時に、本来の蓄電容量の80%を維持
出典:iPhoneのバッテリーとパフォーマンス – Apple公式
つまり、仮に毎日1回フル充電サイクルを行ったとしても、iPhone15以降なら約2年半〜3年は、バッテリー最大容量80%を維持できるよう設計されているということなのだ。

10年以上多くのiPhoneを見てきた筆者の実感
筆者はApple製品の買取販売・修理店を10年以上運営し、数万台のiPhoneを扱ってきた。その中で多くのお客様と会話をしてきた経験から言えるのは、急速充電の使用だけでバッテリーが極端に劣化したというケースは、ほとんど聞いた事がないということだ。

バッテリーの劣化が早いと言っていた方に話を聞くと、以下のような使い方をしているケースが多かった。
- 充電しながらゲームや動画視聴を長時間行っている(ながら充電)
- 真夏の車内など高温環境でiPhoneを使用・充電している
- バッテリー残量が0%になるまで使い切ってから充電する事を繰り返している
- 安価な充電器を使用している
逆に言えば、これらの使い方を避けて、普通に急速充電を利用している分には、バッテリー寿命を過度に心配する必要はないと言えるだろう。
iPhone急速充電を安全に使うための対策

ここでは、より安全にiPhoneの急速充電を行うため、そしてバッテリー劣化を極力抑えるための対策を5つ解説していく。
高温・低温な場所での充電は避ける
Appleが推奨するiPhoneの使用温度範囲は0℃〜35℃で、最適な温度範囲は16℃〜22℃とされている。
特に急速充電は発熱しやすいため、真夏の車内や直射日光の当たる場所、あるいは真冬の極端に寒い場所での充電は避けた方が良い。
実際にAppleは公式サイト内で、
周囲の温度が35° C(95° F)を上回るときにデバイスを使用または充電すると、バッテリーの寿命が早まるおそれがあります。
と言っている。
バッテリー劣化を極力抑えるためにも、iPhoneは室内の涼しい場所で充電するのが理想的。
充電中はiPhoneを操作しない
充電中の操作は充電と放電を同時に起こし、バッテリーへの負荷を高める。
特に急速充電中は発熱しやすいため、充電が完了するまではiPhoneの操作を控えることをおすすめする。
もし急ぎの連絡確認など、充電中に最低限の操作が必要な場合は、なるべく短時間で済ませるようにしよう。
熱い時はケースを外して自然に冷ます
Appleは、
特定の種類のケースに入れたままデバイスを充電すると、過度の熱が発生し、バッテリー容量に影響を及ぼす可能性があります。充電中にデバイスが熱くなったら、まずケースから取り出しましょう。
としている。
充電中にiPhoneが熱いと感じたら、まずケースを外してから、涼しい場所に置いて自然に冷めるのを待とう。
冷蔵庫に入れたり保冷剤を当てるなど、急激に冷やす方法はiPhone内部に結露が発生する恐れがあるため、絶対に避けてほしい。
急速充電と通常充電をシーン別に使い分ける
急速充電は非常に便利だが、毎回の充電で急速充電を使う必要はない。

以下のような使い分けがおすすめ
- 朝の外出前など時間がない時 → 急速充電
- 就寝時など時間に余裕がある時 → 通常充電
- 外出先でバッテリーが切れそうな時 → 急速充電


就寝時に通常充電を使えば、バッテリーへの負荷を抑えつつ、起きた時にはフル充電が完了している。急速充電は「急ぎの時」に限定して使うのが、バッテリーを長持ちさせるコツだ。
純正品や信頼できるメーカーの充電器を使う
Appleは使用する充電器について、
該当する国の規制および国際安全基準に準拠する他社製の電源アダプタやQi規格の充電器を使用することもできます。
としているが、品質の悪い充電器やケーブルは発火や故障のリスクがある。
そのため安全に急速充電を利用するためには、電源アダプタはApple純正品かPSE認証を取得した信頼できるメーカーの製品を、ケーブルはApple純正品かMFi認証を受けた製品を選ぶのがおすすめだ。
充電器の選び方についてさらに詳しく知りたい方は、「iPhone充電器は純正の方がいい?純正以外のデメリットとMFi認証製品の選び方」を読んでみてほしい。
iPhoneの急速充電とは何か

ここでは、iPhoneの急速充電に関する基礎知識を解説していく。
順番に詳しく見ていこう。
急速充電と通常充電の違い
iPhoneの急速充電とは、通常充電よりも大きな電力を送り込む事で、充電時間を大幅に短縮する充電方法だ。
通常充電(以前iPhoneに付属されていた5Wの充電器を使用)の場合、フル充電までに3時間以上かかってしまうことも珍しくなかった。
一方、急速充電に関してAppleは、
約30分でiPhone 8以降のバッテリーを最大50パーセントまで高速充電できます。
と説明している。


iPhone17シリーズ・iPhoneAirの場合であれば、40W以上のアダプタを使用する事で約20分で最大50%まで充電が可能。
急速充電対応のiPhoneモデル一覧【17/16対応】
iPhoneの急速充電は、iPhone8以降のモデルで対応している。

対応モデルの一覧は、以下の通り。
Lightning搭載モデル
- iPhone8 / 8Plus
- iPhoneX
- iPhoneXs / XsMax / XR
- iPhone11 / 11Pro / 11ProMax
- iPhone12 / 12mini / 12Pro / 12ProMax
- iPhone13 / 13mini / 13Pro / 13ProMax
- iPhone14 / 14Plus / 14Pro / 14ProMax
- iPhoneSE2&3
USB-C搭載モデル
- iPhone15 / 15Plus / 15Pro / 15ProMax
- iPhone16 / 16Plus / 16Pro / 16ProMax
- iPhone16e
- iPhone17 / 17Pro / 17ProMax
- iPhoneAir


iPhone7以前のモデルはAppleの急速充電には対応していない。
しかし筆者は買取店時代、iPhone7以前のモデルをiPad用の10W充電器で充電していた経験がある。理由は付属の5W充電器よりも充電速度が明らかに速かったから。
なのでiPhone7以前のモデルであっても、急速充電器を使えば充電時間の短縮は期待できるだろう。
iPhoneの急速充電に必要なもの
iPhoneで急速充電を行うには、以下の機器が必要となる。
Apple公式によると、iPhone8〜11では18W以上、iPhone12以降では20W以上のUSB-C電源アダプタで急速充電が可能とされている。
iPhone17シリーズおよびiPhoneAirの急速充電性能を最大限に活かすには40W以上が必要だ。
現在Apple純正で販売されている最小のUSB-C電源アダプタは20Wなので、これから購入するなら20W以上を選べば全モデルで急速充電が可能。
iPhone17・iPhoneAirユーザーは40W以上を選ぼう。
- iPhone15以降(USB-C搭載モデル)
USB-C to USB-Cケーブル - iPhone14以前(Lightning搭載モデル)
USB-C to Lightningケーブル
急速充電に必要な電源アダプタはApple純正品もしくはPSE認証を取得した製品を、ケーブルはApple純正品もしくはMFi認証を受けた製品を選ぶ事をおすすめする。
充電器の選び方やワット(W)数については、次の「ワット(W)数別の充電器の選び方」でさらに詳しく解説している。
ワット(W)数別の充電器の選び方


ここでは、iPhoneの急速充電器を選ぶ際に知っておきたい、ワット(W)数別の違いを解説していく。
Apple公式サイトには、
約30分でiPhone 8以降のバッテリーを最大50パーセントまで高速充電できます。
と記載されているのだが、この「約30分で50%」は、20WのUSB-C電源アダプタを使用した場合のApple公式テスト結果に基づいている。
Apple公式によるとiPhone8〜11は18W以上でも急速充電に対応しているが、現在Apple純正で販売されている最小のUSB-Cアダプタは20Wなので、20Wを基準に選べば問題ない。
つまり、20Wの充電器であれば十分な急速充電が可能ということだ。
では、30Wの充電器を選ぶメリットはあるのだろうか。
30Wの充電器は、iPhoneだけでなくiPadやMacBook Airなど、より多くの電力を必要とするAppleデバイスにも対応できるという利点がある。1つの充電器で複数のデバイスを充電したいという人には、30Wの方がおすすめだ。
iPhone16以前のモデルに関しては、20Wと30Wで充電速度に大きな差はないとされている。
そのため、iPhoneの急速充電だけが目的であれば、20Wの充電器で十分だろう。
一方、iPhone17シリーズ・iPhoneAirはこれまでのiPhoneよりも大幅に充電速度が向上している。
Appleによると、iPhone17/Airの場合は40W以上のアダプタを使用する事で、約20分でバッテリーを最大50%まで充電できるのだそうだ。
従来のiPhone(8〜16)が20Wの充電器で約30分かかっていたのに対し、約10分の時間短縮が実現されているのだ。
iPhone17/Airの急速充電性能を最大限に活かしたい場合は、40W以上の充電器を用意しよう。Appleからは「40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W対応)」が発売されているので、気になる方はチェックしてみると良いだろう。
まとめると、以下の通りだ。
- iPhoneの急速充電だけが目的
→ 20Wで十分 - iPadやMacBookなど他のデバイスも充電したい
→ 30W以上がおすすめ - iPhone17・Airを最速で充電したい
→ 40W以上が必要
なお、Apple公式の充電テストでは、87Wや61Wといった高出力のアダプタも使用されている。つまり、40Wの充電器でiPhone16以前のモデルを充電しても問題はないと考えて良いだろう。
急速充電のメリット3つ

ここでは、急速充電の代表的なメリットを3つ紹介していく。
急速充電のメリットを順番に見ていこう。
1.充電時間を大幅に短縮できる
急速充電の最大のメリットは、なんといっても充電時間の大幅な短縮だ。
「ワット(W)数別の充電器の選び方」で解説した通り、Appleによると約30分でiPhone8以降のバッテリーを最大50%まで充電できるとされている。
以前のiPhoneに付属していた5Wの充電器ではフル充電に3時間以上かかる事も珍しくなかったため、この差は非常に大きい。
忙しい朝の外出前や、急な外出時など、短時間で充電を済ませたい場面では、急速充電の恩恵は計り知れないだろう。
2.バッテリー切れでもすぐ復活する
外出先でバッテリーが残りわずかになった時でも、急速充電対応の充電器やモバイルバッテリーがあれば、短時間でiPhoneを使える状態に戻す事ができる。
例えば、残り5%の状態から10〜15分ほど急速充電するだけで、通話やメッセージの確認など最低限の操作が可能になるレベルまで回復する。
旅行中や出張中、災害時など充電環境が限られる場面では、急速充電が非常に心強い存在となるはずだ。
3.ケーブル1本とアダプタ1つで複数デバイスに対応できる
iPhone15以降のモデルはUSB-Cポートを搭載しているため、USB-C to USB-Cケーブル1本と、急速充電対応の30W以上の充電器を1つ持っておけば、iPhoneだけでなく、iPadやMacBook、ワイヤレスイヤホンなど、USB-C対応のさまざまなデバイスを充電できる。
これにより、外出時に持ち歩くケーブルの本数を減らす事ができ、荷物の軽量化にもつながる。旅行や出張時には特に便利だ。
iPhoneの急速充電に関するよくある質問

ここでは、iPhoneの急速充電に関するよくある質問と答えを掲載していく。
iPhoneの急速充電は毎日しても大丈夫?
毎日行っても問題ありません。
「急速充電はバッテリー寿命を本当に縮めるのか?」で解説した通り、Appleのリチウムイオンバッテリーはバッテリー容量の80%まで高速充電し、その後は低速のトリクル充電に切り替わる仕組みになっています。
さらに「バッテリー充電の最適化」機能が充電パターンを学習し、バッテリーへの負荷を自動でコントロールしてくれます。
筆者がiPhone修理店で多くのお客様と会話をしてきた経験からも、急速充電を毎日使っていたことだけが原因で、バッテリーが著しく劣化したというケースはほとんど聞いた事がありません。
ただし、「iPhone急速充電を安全に使うための対策」で解説した通り、高温環境での充電や充電しながらの長時間操作は避けるようにしましょう。
急速充電でバッテリー寿命はどれくらい縮む?
Appleはバッテリーの設計基準として、iPhone14以前のモデルでフル充電サイクル500回で最大容量の80%を維持、iPhone15以降のモデルで1,000回で80%を維持としています。
この基準は急速充電・通常充電を問わないのです。
急速充電だけが原因でバッテリー寿命が大幅に縮むということは考えられません。
詳しくは、「急速充電はバッテリー寿命を本当に縮めるのか?」をご確認ください。
iPhoneの急速充電器は純正品がいい?
Apple純正品が最も安心ですが、PSE認証を取得した信頼できるメーカーのサードパーティ製品でも問題ありません。なお、ケーブルについては、純正品かMFi認証を受けた製品を選ぶのがおすすめです。
「急速充電対応の充電器を揃える必要がある」で解説した通り、Appleが公式に他社製の電源アダプタの使用を認めています。
充電器の選び方についてさらに詳しく知りたい方は、「iPhone充電器は純正の方がいい?純正以外のデメリットとMFi認証製品の選び方」も読んでみてください。
純正品以外でおすすめの急速充電器は?
おすすめの主要メーカーとしては、Anker・Belkin・CIO・エレコムなどがあります。急速充電器を選ぶ際のポイントは以下の3つ。
- PSEマーク(電気用品安全法の認証)があるか
- 出力W数が自分のiPhoneに合っているか
(「ワット(W)数別の充電器の選び方」を参照) - ケーブルはMFi認証マークがあるか
特にAnkerの「Nano」シリーズやCIOの「NovaPort」シリーズは、コンパクトで持ち運びにも便利です。
iPhoneで急速充電したくない場合は?
5W出力の電源アダプタを使えば、急速充電にはなりません。以前のiPhoneに付属していた小型の白い充電器がこれにあたります。
「急速充電と通常充電をシーン別に使い分ける」で解説した通り、就寝時など時間に余裕がある時は通常充電、朝の外出前など時間がない時は急速充電のように使い分けるのがおすすめです。
iPhone15以降のモデルであれば充電上限を80%に設定する事もできるため、急速充電器を使っていてもバッテリーへの負荷を大幅に抑える事は可能です。
急速充電しないようにする設定はある?
iPhone本体に「急速充電をオフにする」という設定はありません。充電速度は接続する充電器の出力W数で決まるため、充電器側で調整する形になります。
ただし、以下のバッテリー保護設定は有効にしておく事をおすすめします。
- 「バッテリー充電の最適化」:
「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態と充電」→ ON - 「充電上限80%」(iPhone15以降):
同じ画面で充電上限を80%に設定可能
「Appleが用意しているバッテリー保護の仕組み」で解説した通り、これらの機能を有効にしておけば、急速充電器を使っていてもバッテリーへの負荷は最小限に抑えられます。
20Wと30Wの充電器、どちらを選ぶべき?
多くのiPhoneユーザーは、20Wで十分です。
「ワット(W)数別の充電器の選び方」で解説した通り、iPhone16以前のモデルに関しては20Wと30Wで充電速度に大きな差はないとされています。
30Wの充電器が向いているのは、iPadやMacBook Airなど他のAppleデバイスにも使い回したい場合。USB-Cケーブル1本で複数デバイスを充電できるため、荷物を減らしたい人には便利でしょう。
なお、iPhone17シリーズ・iPhoneAirの急速充電性能を最大限に活かしたい場合は、40W以上の充電器が必要となります。
急速充電できない時の確認ポイントは?
急速充電ができていないと感じたら、以下の3点を順番に確認してみてください。
- 充電器の出力W数:
iPhone12以降は20W以上、iPhone8〜11は18W以上のUSB-C充電器を使っているか - ケーブル:
USB-C to USB-CまたはUSB-C to Lightningか - 充電ポートの汚れ:
端子にホコリや異物が詰まっていないか
上記を確認しても改善しない場合は、バッテリー自体の劣化や本体の故障が原因かもしれません。
気になる方は、一度修理店に相談してみると良いでしょう。

就寝時の充電は急速と通常どっちがいい?
結論から言うと、どちらでも問題はありません。
「Appleが用意しているバッテリー保護の仕組み」で解説した通り、「バッテリー充電の最適化」が有効になっていれば、就寝中に急速充電器を接続しても80%で充電を一時停止し、起床時間に合わせて100%になるよう調整してくれます。
バッテリーへの負荷を極力抑えたいという方は、就寝時だけ5Wの通常充電器に切り替えるという方法がおすすめです。
iPhone17は急速充電に何W必要?
「ワット(W)数別の充電器の選び方」で解説した通り、iPhone17シリーズの場合は40W以上のアダプタを使用する事で約20分でバッテリーを最大50%まで充電できるとされています。
従来のiPhone(8〜16)が20Wの充電器で約30分かかっていたのに対し、約10分の時間短縮です。
Appleからは「40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W対応)」が発売されているので、iPhone17の急速充電性能を最大限に活かしたい方はチェックしてみると良いでしょう。
まとめ

本記事では、iPhoneの急速充電における4つのデメリットと、安全に使うための対策について解説してきた。
改めて、急速充電の4つのデメリットを振り返ろう。
- バッテリーの寿命が縮まる可能性がある
- 本体が発熱しやすくなる
- 急速充電対応の充電器を揃える必要がある
- 充電中の操作でバッテリー負荷が増す
ただし、Appleはトリクル充電やバッテリー充電の最適化など、バッテリーを保護する仕組みを複数用意しており、正しい使い方をしていれば、急速充電でバッテリー寿命が大幅に縮まるということはない。
より安全に急速充電を使うため、そしてバッテリーへの負荷を極力抑えるためのポイントは以下の5つだ。
- 高温・低温な場所での充電は避ける
- 充電中はiPhoneを操作しない
- 熱い時はケースを外して自然に冷ます
- 急速充電と通常充電をシーン別に使い分ける
- 純正品や信頼できるメーカーの充電器を使う
充電器の選び方については、iPhoneの急速充電だけが目的なら20Wで十分。iPhone17シリーズ・iPhoneAirの急速充電性能を最大限に活かしたい場合は、40W以上の充電器を用意しよう。
急速充電は正しく使えば非常に便利だ。本記事の内容を参考に、安心してiPhoneの急速充電を活用してほしい。
充電器選びで迷っている方は「iPhone充電器は純正の方がいい?純正以外のデメリットとMFi認証製品の選び方」もぜひ読んでみてほしい。



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